済州島(7月31日から8月3日)

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 時間が経つと忘れてしまうといけないので、ここに済州島旅行記を書いておこうと思う。
7月31日の午後、名古屋を飛び立ちチェジュ島に17時に到着する。飛行機の搭乗時間は1時間30分。空港に到着したら、知人のJ少年が出迎えに来てくれていた。今回の旅行は旅行会社の送迎付だったのだが、J少年が旅行会社の係員に交渉し、ホテルから空港までの送迎はJ少年がやってくれることになった。旅行会社が送迎すると、客を免税店へ連れて行かなくてはならないらしいのが、免税店に売っている物には興味がないため、時間の無駄だ。こちらにとっては、その方がありがたい。

 20分くらいでホテルに到着する。J少年の好意でごちそうしてくれるらしく、7時にレストランに行く。レストランに到着すると済州島で英会話教師をしていて、J少年から日本語を習っているというアメリカ人と合流し、そこでサムゲタン(蔘鷄湯)を、ご馳走になる。本場でこの料理を食べるのは始めてた。若鶏が丸々1羽、入っている。それを朝鮮人参と一緒に煮込んだ雑炊といったところだ。J少年が言うには、日本では夏に力を付けたいときにはウナギを食べるけど、韓国ではサムゲタンを食べるとのこと。メインディッシュは、サムゲタンだが、当然のごとくキムチ類はテーブルに並んでいる。日本円で800円くらいだったような気がする。J少年におごってもらったので、正確には分からないけど。
 
 このサムゲタン、日本人には少し量が多いような気がする。8割ほど食べたところでギブアップした。確かに体には良さそうだ。食事中に、J少年と近況について、いろいろと話をした。つい最近、彼は台湾に旅行したらしく、そこで、お金を稼ぐために、路上でギターを弾き長渕剛の「乾杯」を歌ったら、通りかかった日本人が1万円をくれたらしい。その後、警察に、路上ライブはやらないように言われたらしいが。。

 このJ少年のように若干17歳で、一人で異国を旅し、そんなことをやるほどの気概のある少年は日本では見たことがない。こういう少年が韓国にたくさんいるのなら、この国の未来はとても明るいだろうと思うのだ。その反面、内向きな日本が心配になってしまうのだ。

 食後、我々家族3人とJ少年、アメリカ人の5人でレストラン近くの森の中を散歩する。韓国では、夕食後に散歩する習慣があるようで、多くの人が歩いている。森の中で、おもしろいものを発見した。小石が散歩道に敷き詰められており、靴を脱いでその上を歩くと足の裏のツボが刺激されるというものである。やってみたが、かなり痛いので、長距離、その上を歩くことは出来ない。

 その近くに日本領事館があり、そこでJ少年は本やCDを借りて読み聞きしているらしいのだ。日本領事館は無料で貸し出しを行っているとのことで、日本文化をそうやって広めているのだろうな。

 その後、タクシーでホテル近くのスーパーへ向かう。済州島のタクシーは安く利用し易い。初乗りが2キロまで200円弱で乗れる。異国のスーパーというのは、興味深い場所の一つだ。日本にはないものが売っていたりするから。J少年に、並んでいる商品について説明してもらい、しばらくの間楽しみ、hiteビールと翌朝の朝食のパンとコーヒーを買い、ホテルへ戻った。

 この日は夜11時にはベッドに入ったが、ベッドが固いのであまりよく眠れない。まあ、それは旅行に出かけるといつものことだけど。

 翌朝、8時に起床する。前日の夜にスーパーで買ったパンとコーヒーで簡単な朝食をとる。この日は、車を一日チャーターして、J少年と島を一周する予定だ。最初の目的地の城邑民俗村へ向かう。ホテルのある新済州から車で1時間弱の距離。寝不足のせいもあり、車に乗っている間に少し気持ち悪くなってくる。
 この城邑民俗村は、テーマパークの民族村ではなく、実際に人が暮らしている村である。実は、この民族村へ行って写真を撮るのを、この旅行では一番楽しみにしていた。
 集落の入り口に車を止めて、そこから村の中心へ向かって歩く。しばらく歩いていると、気分が悪かったのも回復してきた。J少年から、この村の建築物や生活について、説明を受けながら、楽しく歩く。しかし、ほどなく強い雨が降ってきた。たいして写真も撮っていないまま、村の城門で雨宿りをして、運転手に電話をして迎えに来てもらうことにした。

 車に乗り込み、西へ向かう。途中、ハルラ山が見たかったが、天気が悪くって見ることは出来なかった。結局、最終日までハルラ山は雲に覆われていて見ることは叶わなかった。昼近くになったので、西帰浦市の中華料理屋に入りジャージャー麺を食べる。中華料理屋でも、もちろんキムチ等の前菜は出る。日本のタクアンと同じものもあった。

 その後、世界自動車博物館へ行く。T型フォード等の古い車が展示してあったり、バックトゥザフューチャーに出てくるデロリアンも展示してあった。子供運転できる電気自動車もあった。時折、スコールのような雨が降ってくる。

 世界自動車博物館を後にし、お茶博物館へ向かう。売っているお茶は、韓国にしてはかなり高い。お茶は買わずに、ここで抹茶アイスクリームを食べる。これも、かなり割高だ。雨はもう病んでいる。

 せっかく島に来ているので、海水浴場へ行ってみる。この島は、そのほとんどが溶岩で出来ているので、黒い岩があちこちに転がっている。砂浜にも至るところに溶岩の岩がある。島で降った雨は、そのまま溶岩層が吸い込んでしまい地下水となる。そのため、地面がほとんど保水しないので、稲作には適していないらしい。海水浴場の岸部で、地下水が砂浜から湧き出ている場所がある。水に指を浸けて舐めてみるが、塩辛くない。真水だ。湧いている穴に手を入れると、かなり深い。当たり前だが。。。

 その後、再び車に乗りホテルへ戻る。J少年と7時に待ち合わせをして、済州島では有名な黒豚の焼肉を食べに行くことにした。サムゲタンを食べたレストランもそうだったけど、とにかく大きなレストランだ。小さなスーパーマーケットくらいの規模はある。有名店らしく、混んでいて少しだけ待った。しかし、そのかいあってか、とても美味であった。満腹になるまで食べて、一人1000円ちょっと。安いなあと思う。

 食後、散歩を兼ねて、Eマートというショッピングセンターへ行き、お土産を買った。定番の韓国のり、五味子茶、特産のデコポンが入ったチョコレートを買う。韓国のりは軽いがとても嵩張る。
 ひととおり、いろいろな商品を見て、タクシーでホテルまで戻った。この日は、ホテルに戻るのが10時過ぎになり、かなり疲れた。

 翌日は、J少年と9時半に待ち合わせ、彼の行きつけのカフェに連れて行ってもらい、カフェラテを飲む。この日は、朝から暑く、冷たい飲み物がうまい。岐阜で朝に、飲み物を頼むと、必ずモーニングセットが付いてくるものだが、ここでは、当然のごとくドリンクだけ。J少年は、メニューにない、エスプレッソのダブルを氷で冷やして飲んでいた。息子は、カキ氷を注文したが、とても量が多い。量が多いだけではなく、あんことか、いろんなものが入っている。一人で食べきれない量だ。日本のカキ氷とは、随分違う。
 オーナーが写真好きらしく、店の壁には、キャビネサイズの写真がたくさん貼ってあった。

 カフェを後にして、済州島で5日ごとに開かれている5日市に行くことにする。野菜や漬物、薬草、雑貨、海産物、ペットまで、あらゆるものが売っている。こういう市場には、その国特有の日本にはない、よく分からないものが売っていたりするので、J少年に説明を聞きながら、市場を見て楽しむ。
そのうち昼になったので、市場内の食堂に入り、冷麺を食べることにした。もちろん、お約束のキムチは、デフォルトで出てくる。
 食後に、韓国製の中空の箸とスプーンのセットを買った。韓国の箸は、金属製で重い。しかし、中空にすることにより、持ちやすい太さを確保しつつ、軽く作ることが出来るのだ。金属性なので、かなり長持ちすると思われる。

  タクシーに乗り、旧済州市の旧市街へ向かう。狭い路地があったり、古い日本式の建築物があったりで、なるほど旧市街らしい趣である。しばらく歩くとすぐに暑くて疲れてくる。すぐにカフェに入りたくなる。散策と休憩を繰り返し、夜になるのを待つ。この日は、J少年の両親が、海鮮料理をごちそうしてくれる手はずになっている。

 店員がいない海沿いの無人カフェという客の良心で成り立っているようなカフェで待っていると、J少年のお母さんが、車で迎えに来てくれた。海鮮料理の店は、すぐ近くだった。またしても量がすごい。刺身やアワビをたくさんご馳走になった。日本酒みたいな酒も勧められて飲んだが、フルーティーな感じでとても旨い。言葉が通じないので、ろくに会話も出来ないのだが、それでも、楽しいひと時だった。

 この日は疲れていて、早くベッドに入った。翌日は、午前中、J少年と彼のお母さんがホテルから空港まで送ってくれた。キムチを、なんと15キロほどお土産として持たしてくれた。これを自宅まで運ぶのは一苦労だったが、感謝の気持ちでいっぱいだ。

 またいつか、この島へ行こう。
 


 

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コメント(2)

海外は現地に詳しい人がいてくれると、旅の深みがちがってきますね。
たのしい旅行、いい写真は撮れましたか?

韓国は食べきれない量を出すのがもてなしとか。残すのも失礼でなく、逆に残すくらいが礼儀とか、以前ソウルの旅行業者に聞きましたよ。

久しくうまい韓国料理食べていないなぁ‥‥。

天候に恵まれず、写真は残念ながら撮れませんでした。

料理は、すごい量が出てきますね。日本でもかなりの食糧を捨てますが、韓国も残飯が多いのではないかと思いました。

韓国料理は、うまいものが多いですね。

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このページは、うたろうが2011年9月14日 20:29に書いたブログ記事です。

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