暗室メモ(処方等)の最近のブログ記事

2017年春

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 梅の季節も終わって、もうしばらくで桜が咲き始める頃になると液温調整がしやすくなり、暗室作業をしようかという気分になる。ブログを更新する機会はめっきり減ったけど、写真はボチボチやっている。フィルムが高くなったし、ゆっくりしたペースで楽しむのが僕には合っているのかもしれない。
 今日は昨年の夏に北京で撮影したネガからバライタでプリントした。いつか、大伸ばしすることがあると思うので、データをここにメモしておくことにする。

 レンズ 63mm F5.6

第一露光 全体を No.00で、 No.5  で5秒
第二露光 帽子より上を No.00で3秒 
第三露光 帽子より上、瓢箪より下を No.00で3秒
第四露光 左下を No.00で4秒 ←3秒でもいいかも
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 トラディショナルタイプのフィルムの現像は、シュテックラー氏二浴式現像液を愛用している。HP5+の現像時間を決定したくて、グレーカードを-5EVから+5EVまで撮影した。当たらずとも遠からずの現像時間は分かっているので、とりあえず20度A液6分、B液6分で現像してみる。フィルム乾燥後、暗室でプリントしてみると、シャドー部の記録はばっちりだが、ハイライトがとびぎみだ。つまり、露光は足りているが現像量が多過ぎる状態ということになる。それなら、A液を1割ほど短縮しよう。A液5分15秒、B液6分で今後現像することにする。これだと、プレストと同じ条件になる。

TMX、TMY、Lady Grey

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 ブローニーの未現像フィルムが3本溜まったので現像した。TMYをマイクロドールタイプ(現液)で、TMXをMC現像液で、Lady GreyをD-23(1:1)で、処理した。

TMY(EI200) マイクロドールタイプ現役 20度 11分
TMX(EI50) MC現像液 20度 10分
Lady Grey D-23(1:1) 9分

 このロモグラフィーのLady Greyは、ベルエアゴンを購入した時に付属してきたものだけど、赤窓のカメラで使うにはきついんじゃないのかな。遮光紙に印刷してある文字や模様が、フィルムに映りこんでしまっている。最初と最後の巻き止めもコダックやフジのように使いやすくないし。それに、ベースの色が濃すぎる。被ってるのかな。もらったフィルムだから文句は言わんけど。だけど、こういうフィルムやベルエアでちゃんとした写真が撮れる人は、普通のカメラなんて難なく使いこなせると思う。ベルエアはそんな楽しみに満ち溢れている。  


マイクロフェンタイプの処方(1L)

・無水亜硫酸ナトリム 100g
・ハイドロキノン       5g
・ホウ砂            3g
・ホウ酸          3.5g
・臭化カリウム        1g
・フェニドン         0.2g  ←  メトール 2.4gに変更  


 先日、HP5+を夜間スナップで使用するためにEI1600で撮影した。マイクロフェンタイプを調合して現像するつもりだったが、フェニドンが酸化して湿っていたので、メトールで代用してみた。20度12分で現像してみたけど、まずまずのネガを得ることが出来たような気がする。

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タチハラフィルスタンド45Ⅱ スーパーアンギュロン75mm アクロス(4×5・EI50)
 MC現像液 LPLV7454 ケントメアファインプリントVC パピトール 多硫化セレン調色

 

 広角レンズを活躍させる場面にはなかなか出会わない。広大な風景や物体を写し込みたい時や遠近感を強調したい時に活躍するレンズだと思うけど、なかなかそういった被写体にはめぐり合わないのだ。

 

 絵画で空気遠近法という技法がある。近くのものははっきりと、遠くのものは白っぽく描くことで、遠近感を表現するものだが、これは写真にも応用が出来ると思う。そもそも普通に撮影すれば、写真の場合は空気遠近法的に写るのだが、近い部分を焼き込むようにしてやれば、遠近感が強調されるのだ。広角レンズの強い遠近感をより強調する事が出来るので、場合によっては有効な手法だと思う。

  

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osugaさんのご要望にお答えして、8×10でプリントしたスキャン画像を載せてみる。右端に現像ムラが発生している。

しかも、アスコルビン酸の量を間違えるという失敗もしでかしてしまった。

そもそも、テスト撮影じゃなければ、こんな被写体は撮らないので、ムラをシビアに考え過ぎるのもどうかと思う。週末しかテスト撮影や現像なんて出来ないので、いい加減、データ取りにも、飽き飽きしてきた。

 135も120も4×5も、とりあえず、同じ処方でやってみようかな。
 先週、テスト撮影したネガをプリントしてみた。

メトール       0.15g
アスコルビン酸   0.6g
炭酸ソーダ(1水塩) 15g
ミンティア      15粒
総量を1.5Lとする。

アクロス(EI50)   1枚目 24度10分30秒   2枚目  23度 13分 

最初の30秒連続攪拌。1分につき4回の攪拌。


 やはり、2枚目の現像時間が適切である。しかし、もう少しコントラストが欲しいので、やはりメトールを0.2g、アスコルビン酸を1.0gに増量した方が良さそうだ。現像時間は24度11分30秒を目安にやってみよう。


 テストネガは、曇り空を撮影してみたが、現像ムラが発生した。やはり、コントラスのない広いものを撮影するとムラが目立だって仕方がない。これは、どんな現像液でどんな方法で行っても、ムラは避けられないのかもしれない。例えば、グレーカードを撮影して現像すると35mmでも現像ムラlが発生することがある。そもそも、通常の撮影状況では、コントラストがまったくないものを撮影するなんてことはないので、ムラは発生しない。もしくは目立つことはない。攪拌方法も、ムラ低減のために30秒につき2回の攪拌に変更しよう。


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 天候の都合や、胃腸風邪をひいてしまったこともあり、しばらく写真活動が出来なかった。近所で適当な風景をアクロスで同じカットを2枚撮影した。ムラの発生状況を確認するために、空の面積を広く写してみた。

 4×5の現像なので、エッジ効果強めの処方を用いる。

メトール       0.15g
アスコルビン酸   0.6g
炭酸ソーダ(1水塩) 15g
ミンティア      15粒
総量を1.5Lとする。

アクロス(EI50)   1枚目 24度10分30秒   2枚目  23度 13分 

最初の30秒連続攪拌。1分につき4回の攪拌。


空のムラは、厳密にはプリントしてみないと何とも言えない。ネガ濃度は、2枚目の方が適切なような気がする。
通常の現像液に比較して、現像液が青くなるのは、亜硫酸ナトリウムを用いない処方だからなのか?

薬品が微量過ぎるので経済的ではあるけど、計量するのにかなり気を使う。

ネガの状態によっては、メトールを0.2gに、アスコルビン酸を1.0gに変更した方がいいかもしれない。



 夕方、勤務を終えて一目散に帰宅して暗室へ入った。ウィークデイに暗室作業をするなんて、かなり久しぶり。ミントール現像液のネガが気になって仕方がない(笑)
 薬液を湯銭にして液温調整をすいる間、電気ヒーターの電源を入れ、祖母が入れてくれたコーヒーを飲みながら着替える。昨日、乾燥するために吊るしておいたネガをカットし、ネガシートに納めてからバットを並べて、引き伸ばし機にレンズをセットして、ネガキャリアにネガをセットする。そうしている間に、現像液、定着液が適温になるので、バットに注ぎ込む。

 ネガキャリアにネガをセットする時に気が付いたのだが、乳剤部分が通常の現像液で現像したネガと比べると、白っぽい。これが、染色の効果なのだろうか?昨日のエントリーのコメントで、

「ネガの色は同じです。」

と、書いてしまったけど、やっぱり少しだけ違います(笑)
この白い色って、ほんとうにメントールの染色なの???


さてさて、


今回のネガは、エッジ効果強めの処方で現像したネガ。


メトール       0.1g
アスコルビン酸   0.4g
炭酸ソーダ(1水塩) 10g
ミンティア      10粒
総量を1Lとする。

アクロス(EI50)   20度15分 

最初の30秒連続攪拌。1分につき4回の攪拌。


 昨日の段階では、気が付かなかったけど、いろいろなカットを12枚ほどキャビネでプリントしてみたが、やはりこの処方はブローニーでは、エッジ効果が強過ぎる。こんな画像は、初めて経験した。被写体にもよるのだが、例えば、細かい四角形が並ぶ屋根の部分では、エッジ効果が強すぎて眼が痛くなりそうだ。電線なんて、線にならずに、折れ線みたいにカクカクしてしまっている。現像のエッジ効果って、ここまで出来るのかと、大きな発見であった。しかし、これは、ブローニーでは使えないな。4×5ならいけるかな。

 階調描写については、申し分ないような気がする。プリントは2号のみのストレートで行ったが、感度は出ているのに白とびもしない。雪のトーンもちゃんと出ている。

 次のテストは、4×5でしてみよう。

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 テストネガは、35mmフィルムを使い、少し処方を変えてみたが、キャビネでプリントしたみた結果、35mmの像でもエッジ効果が強すぎて困るような状態ではなかったので、35mmでも4×5でも、この処方でいいような気がする。

メトール       0.1g
アスコルビン酸   0.4g
炭酸ソーダ(1水塩) 10g
ミンティア      10粒
総量を1Lとする。

アクロス(EI50)   20度15分 
T-MAX100(EI50) 20度13分

最初の30秒連続攪拌。1分につき4回の攪拌。


 アクロスを20度15分というのは、少しだけ苦痛になる現像時間なので、24度10分30秒で次回は試してみようかと思っている。それにしても、問題なのは、計量重量が微細なので、軽量方法を天秤からスプーンに変更した方が良さそうだ。適したスプーンを探さないといけない。そのうち、4×5で、ムラが発生しやすい青空が多いような風景をテスト撮影し、この処方で現像してみようと思っている。

 ケントメアのPAN400も試してみたけど、現像不足のため眠いネガになってしまった。このフィルムはかなりしつこく現像しないとだめみたい。次回は24度で10分の条件で現像してみよう。それにしても、何でこのフィルムは強い現像が必要な設計にしたのだろうか。僕にとっては使いづらいフィルムだ。価格はすごく魅力的なんだけど。


 ミンティアは1箱で50粒入りだけど、食べながら現像してしまうので、意外に早くなくなってしまう。他の薬品は、かなり長持ちしそう。


エクスチェンジの写真。。。。。
進んでないや。。。。


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