雪景色の湖北で十一面観音を見る。

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星と祭〈上〉 (角川文庫)  
 
 井上靖の「星と祭」を読んでから、湖北地方の観音巡りをしたいとずっと思ってきた。この地は何度も訪れる機会があるのだが、写真撮影やカヤックの用事で、仏像をゆっくり見る機会はなかなかない。いつでも行くことが出来ると思いつつ、今まで見に行く事が出来なかった。

 この日は、最近、すっかり出番が少ないカメラ2台、マミヤC330f、ニコンnewFM2、これまた出番がほとんどない三脚とカメラバッグのスリックのPRO500DX、ドンケF2という、僕にとってかなり珍しい組み合わせで出かけた。

 なぜ、観音像を見に行くのに、カメラを持っていくのか?
それは、この辺りは、風情のある集落が多いからだ。街並や町並という言葉ではなく、「集落」という単語が相応しい場所だ。数日前に雪が降ったので、雪と絡めて撮影したいと思ったのだ。

 十一面観音の最初は、やはり、国宝の渡岸寺から見ることにする。この仏像は、平安時代のもの。この地方に住む人々の手により、幾たびかの戦火を逃れて時代を重ねてきた。腰を少しひねる様なポーズで、優美な感じがする。それは後ろから見るとよく分かる。

 拝観後、近くの食堂で山菜そばを食べて体を温めた。それから撮影機材を持って、渡岸寺周辺の集落を歩きながら、土蔵等を撮影する。newFM2とマミヤC330fとの組み合わせはいかがなものかと思ったが、意外にテンポ良く撮影出来る。しかし、ウエストレベルファインダーの泣き所は、ハイアングルの撮影が非常に困難なことだ。スポーツファインダーを使って何枚か撮ったが、どの程度の精度でフレーミング出来ているか不安が残る。

 集落を一通り見た後で、車に乗り込んで出発するが、駐車場内の雪でスタックして、立ち往生してしまった。同乗していた友人と、車の下の雪をかき出して、何とか脱出。いくらスタッドレスタイヤでも、雪にはあまり近づかない方が良さそうだ。その後、小堀遠州の近江孤逢庵がある浅井町の集落へ行く。近江孤逢庵へは、またそのうち行くとして(またそのうちが長くなりそうだが。。)、この集落も撮影しながら散策してみる。

 3時頃になったので、琵琶湖へ向かう。風が冷たく波が立ち、雲間から光が竹生島に降り注いでいる。冬の琵琶湖の光景だ。でも、ここでは写真を撮らなかった。手元に大判カメラもあったのだが、あまり心惹かれる光景ではなかった。やはり、秋の夕暮れには適わないな。

 T-MAX100(120)の5本セットが、かなり安くなっている。価格的にはアクロスよりも魅力的だ。でも、相反則不規特性(これはなんとかなるかな)と、現像データを取る面倒くささがあるので、乗り換えは簡単ではないな。

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 3、4年前かな、渡岸寺の十一面観音をスタートに一日観音様めぐりをしたことがあります。駅のレンタル自転車で回りました。当番なのか、堂守りというのか、電話をすると、お堂のカギを開けに来てくれるのにちょっとびっくりしました。いい風景がありますよねえ。

僕は、今回は渡岸寺だけでしたが、他の観音堂もまた行きたいと思っています。普段は閉まっている観音堂を、係りの人が開けに来てくれるというのは、情緒があっていいですね。

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このページは、うたろうが2011年12月30日 20:20に書いたブログ記事です。

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