幻冬舎文庫 「サヨナライツカ」 辻仁成 著
辻仁成の作品は、これで5冊目ですけど、ちゃんと最後まで読めてしまうところがすごいです。おもしろそうだと思って読み始めても、途中でつまらなくなって、最後まで読めない小説もありますからね。
これはしかし、苦しい人生なのか幸福な人生なのか、僕には分かりません。
人生のある期間、とても幸福な時間を過ごす事が出来た人っていうのは、多分、幸せなんでしょう。幸福の内容は、素晴らしい恋愛をしたことでもいいし、趣味の分野で成功を収めた事でも何でもいいです。
しかし、この本に書いてあったように、永遠に続く不幸がない代わりに永遠の幸福というのもありえないのは事実だと思います。幸福な時期が、自分の前を通り過ぎてしまった人というのは、ある意味幸せを失った状態とも言えます。後は、その記憶を自分の気持ちの中でいかに処理していくのかという問題が残るだけです。気持ちの整理なんて、そんな簡単には出来ないものです。事柄によっては、一生かかっても処理しきれない気持ちというのも存在します。年をとっていくと、そういう事が増える事はあっても減る事はありません。
最近、写真活動の方がちょっと調子が出てきたなあと思うのも束の間で、仕事が忙しい時期に入りつつあります。なかなかうまくは、いきませんね。
なんか、喉痛いなあ。また、風邪ひいたかな。。
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