琵琶湖で撮影したシートフィルム8枚を、先日購入したISEのフィルムハンガーを使って現像してみた。前回のテスト現像のとき、フィルム下部の横線の現像ムラが発生するというトラブルは、フィルムを嵩上げすることで、解決できた。
あとは、現像ムラとの戦いである。現像ムラは、空を撮影した時によく発生する。他の部分でも、ムラは発生しているのかもしれないけど、ムラとして認識出来るのは、常に空の部分だったりする。
そこで、攪拌方法でムラを減らそうと試みた。先鋭度を上げるために、攪拌頻度は出来るだけ減らしたいけど、ムラが発生してしまっては、どうしようもない。今回は、フィルムハンガーが1個しかないということもあり、一枚ずつテストしながら処理していった。
シュテックラー氏二浴式現像液で、A液は、最初の30秒は連続攪拌し、その後は30秒ごとに攪拌する。A液は、この攪拌方法で固定する。
次にB液だが、エッジ効果を期待して、3分ごとの最小攪拌法を行ったが、やはり空にムラが発生した。次に1分ごとの通常攪拌で試したら、かなりムラが減っていたけど、かなり微妙に現像ムラがあることを確認した。(まあ、気にならないレベルではあるが。)
次に、30秒ごとに攪拌する方法で試したら、ムラはまったく発生しなかった。
結論から言えば、シートフィルムは30秒ごとに攪拌するのが良い。先鋭度と引き換えにムラを発生させていたのでは、どうしようもないのだ。
今回は、他にもちょっとした発見があった。停止浴(水停止)中に、フィルムがハンガーから、外れてしまったようで、定着工程に入ったつもりが、停止液の中にフィルムを残したままで、ハンガーだけを定着浴していた。その状態で、電燈を点けてしまい、停止液の中でユラユラしているフィルムを目にして、一瞬、戦慄がはしったが、明室のままで、停止液からフィルムを取り出して、定着液に放り込んだが、まったく、かぶってはいなかった。つまり、シュッテクラー氏二浴式現像液のB液は、アルカリ液で現像主薬は含まれていないため、フィルム乳剤中に含まれた現像主薬のメトールの化学反応は、B液現像が終了する頃には、かなり弱まっているからだと思われる。
これを、もう少し押し進めていくなら、定着工程に入る前に、現像の進行具合を確認し、現像不足であれば、再度A液で現像すれば良いのではないだろうか。ただ、やはりかぶる心配がつきまとうので、これは次善の策であろう。
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