マミヤC330fゲット

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中古カメラとの出会いというのは、人との出会いにとても似ていると思う。そのカメラの存在について、ずっと以前から知っていたが、魅力に気づかずに、通り過ぎてしまっていた。そういったカメラが、ある日を境にして、急に輝きを増すことがある。

 今回、買ったカメラもそんなカメラ達のうちの一台だ。そのカメラとは、レンズ交換可能な唯一の二眼レフであるマミヤCシリーズの「C330f」。

 過去に、ヤシカマット124G、フレクサレット6を買ったことがある。ヤシカマット124Gは、僕にとって初めての中判カメラであった。スクエアーフォーマットと、TLRという、それまで使っていた35mmのSLRやRFとは、まるで違う操作性や構図作りの難しさに、まったく使いこなせず、嫌になって防湿庫の肥やしになり、やがて売ってしまった。

 その後、スクエアーフォーマットのニューマミヤ6を手に入れ、このフォーマットのおもしろさを知り、もはや手放せないものになった。ニューマミヤ6のおかげで、このフォーマットを何とか使いこなすコツを身に着けたのである。そうなると、スクエアーフォーマットの代表型とも言えるTLRに俄然、興味が湧いてくる。そして、昨年、フレクサレット6型を買ったのであるが、購入直後に、自分で分解清掃を試みたところ、巻き上げ部分を壊してしまった。どうも、TLRとは、縁がない。

 その後、大判写真を始めたため、気持ちはそちらへ傾いてしまい、しばらくの間、TLRは頭から離れてしまった。大判写真の導入も落ち着きだした頃、愛用しているニューマミヤ6が、巻き上げのトラブルを抱え、修理中になってしまい、スクエアーフォーマットのTLRへの物欲に余計に拍車がかかるというものである。

 ローライフレックスも研究してみたが、やはりブランド品であるため、かなり高額になってしまう。セレン式露出計の内蔵されたものは、ちゃんと正確に動くものって少ないと思うし、ちゃんと動くものは高価だろうから敬遠してしまう。しかし、露出計が内蔵してないタイプになるとかなり古くなり、あまりきれいな品数は少なく、あったとしても高額である。それに、古いTLRはファインダーが暗い。これは困る。長期間付き合うカメラとしては、不都合だ。
 
 ニューマミヤ6は、75mmと50mmを使っているが、使用頻度は、半々くらいである。しかし、通常のTLRは、レンズ交換が出来ないので、75mmあるいは80mmのみを使うことになる。どうしても広角や望遠が使いたければ、とても高価なワイドローライやテレローライを買い、2台体制で撮影に挑むことになる。しかし、そんな高価な買い物は出来ないし、TLRを常に二台持ち歩くというのは、主義に反する。(ってどんな主義なんだか。)

 そこで、今まで気にも留めなかった、というよりもむしろ、「何だこの変なカメラは!」とも思っていた、マミヤCシリーズが、輝いて見えたのである。そこで、いろいろと調べてみると、このマミヤCシリーズには、いろいろなモデルがあるけど、セルフコッキングが付いたC330が、最も僕の要求に答えそうである。C330には、製造年の古い順に、C330、C330F、C330Sがある。C330Sが、一番新しいが、中古市場ではあまり見かけないし、あっても高いと思う。

 この夏、7月下旬から8月下旬にかけて、大阪へ行く機会が何度もあった。7月下旬に梅田の八百富で何台かのC330に混じって、一台だけC330Fがあるのを発見した。手にとって見たわけではないが、わりときれいで、105mm付きで57000円くらいの値が付いていた。その後、何度か大阪へ行く度に、まだ、売れていないことを確認していた。

 8月の下旬、仕事中にどうしても欲しくなり午後から電車に飛び乗り、買いに行ったが、その時にはもう売れてしまっていた。まあ、そんなもんであろう。C330は、数台、相変わらず陳列されていたが、ピントフードの形状が、ボックス型になり、ファインダーが見やすいであろうと思われる「F」型が、どうしても欲しかった。なぜなら、それまでの経験から、直接ファインダーに光がかかるような明るい場所だと、ピントや構図の確認がとてもしにくいからである。

 その日、どうしても欲しくなり、中古カメラ屋を10件ほど周ったが、ついに発見できないままであった。最後の店で、かなり価格の安いC330に、クラッと来て、棚から手にとって見せてもらった。やはり安いだけあって、あちこち損傷が激しかったので、かなり物欲は高まっていたのだが、我慢して買うのをやめにした。しかし、実際に手にとってみて、どのような操作性で、どのくらいの重さかが分かったのは収穫であった。

 その数日後、オークションで、かなり安価で入手することが出来た。このC330F、僕との相性はどうだろうか?長い年月を一緒に過ごす友になりうるのか?それとも、短期間を一緒に過ごすだけの、付き合いになるのだろうか?

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このページは、うたろうが2006年9月 4日 23:11に書いたブログ記事です。

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