2014年2月アーカイブ

調色せず

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20140215.jpg

 昨日降った雪があちこちに残っているせいで空気が冷たい。風も強くて撮影には向かない日だ。午後から4時間ほど暗室にこもった。

 左側の写真は苦労した。全体を00号と5号で露光した後、左側の水面を焼きこむ。引き伸ばしレンズの絞りを一つ開けてさらに空全体を焼きこむ。空の右上部をさらに焼きこみ完成。

 右側の写真は、全体を00号と5号で露光した後、空全体を焼きこむ。最後に左中央の雲を焼きこみ完成。定着、水洗後に、赤血塩でハイライトをブリーチする。

 いつもならここからさらに、多硫化調色をしているが、今回はこのままの方がイメージに合っているので、画像保護のためにAgガードを塗布するに留めた。今後は、何でもかんでも調色するのはやめにしよう。白と黒の表現が美しい場合もあるのだ。

壊しがたいもの。

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20140211.jpg

 どうしても写真活動がしたかった。それも暗室ではなく撮影を。暗室作業をしたければ、焼かなきゃならないネガはある。でも、暗室の気分ではなかったので、大判カメラ一式と、熱いコーヒーとお茶を魔法瓶に入れて、琵琶湖へ向かう。雪景色が撮りたかったのだが、雪は残っていなかった。湖岸へ到着してみると強風で白波が立っている。とても撮影どころではない。そんな状況であろうことは予想していたのだ。出かける前には必ず天気予報を見ていくのだから。それでも、出かけたかった。

 低い気温と強風で耳が痛い。ダウンジャケットのフードを頭に被り、湖岸を歩いてみる。波しぶきの飛沫が、風に乗って飛んでくる。湖岸には様々なものが漂着している。ペットボトル等のゴミもあるが、流木や枯れた蓮、クルミ、菱、貝殻が散らばっている。流木は、風雪にさらされてかなり芸術的な形状をした物もある。ヘミングウェイの「海流のなかの島々」 の中に、画家である主人公が暖炉に流木をくべる場面がある。その中で画家は思うのだ。形の良い流木を燃やしてしまうのは忍びない。でも、そういった流木はまた見つかるので、燃やすのも楽しみであると。

 この日は撮影するには適さない天候だったが、自宅で静物写真を撮るために、流木を集めて持ち帰った。撮影後に、また琵琶湖へ流木を返そう。そうすればまた琵琶湖が、それらの流木の形を変えてくれるだろう。僕は、風化途中の流木の姿を撮るだけだ。

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20140208.jpg
ライカM6TTL Mズミクロン35mm.ASP 400TX(EI200) シュテックラー氏二浴式現像液
LPLV7454(No00,No5) ケントメアFineprintVC D-72 多硫化セレン調色


 大阪の天満橋を散歩中に撮影したもの。岐阜のような地方に住んでいると都市風景というのは新鮮に感じられる。この印画紙はケントメアのバライタでテクスチャーはマットなんだけど、次に買うならバライタは光沢がいいと思っている。
 それにしても、WEBでは驚くほど実際のプリントの"感じ"が伝わらないなあと実感する。モニターで表現される色合いも違うし。だいたいこんな感じ。っていうくらいかな。



20140201.jpg
 先月、琵琶湖で撮影したシートフィルム(4×5)をケントメアのRC印画紙(8×10)にプリントしてみた。いつものごとく焼きこみや覆い焼き、グレードを変更したりして、試行錯誤して10枚ほどプリントして完成らしきものにたどり着いた。印画紙を切断した小片で何度も試し焼きや段階露光をして、適正な露光時間とグレードを選定するのだが、最終的には全体のバランスが物を言うので、8×10でプリントする必要がある。次回はバライタで仕上げてみよう。

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