一枚撮影するのに、じっくり時間をかけている。かけているというよりも、かかってしまう。
それゆえに、昨日は、撮影中に紫陽花がしおれてしまった。同じ紫陽花が挿してある一輪挿しに水を注ぐとと、ほどなく花が元気になった。 紫陽花は、吸い上げた水を花や葉から放出しているんだと改めて感じた。これを蒸散っていうことを、昔、学校で習ったのを思い出した。
機材をセッティングしたり、途中でラジオに耳を傾けたり、お茶を飲んだりして撮影する。でも、それは集中力散漫というわけではなく、他のことをしながら、露出や構図がそれでいいのか、考えている時間でもある。シャッターを切ったら、それで終わり。シャッターを切る前に、何度も試行錯誤出来るのが静物である。面倒くさくなったり、目が疲れてきたりすると、「まあ、これでいいか」という気分にもなるんだけど。
マスターテヒニカ2000に、ニッコールW210mmを装着して撮影した。この時代に、こんな機材に興味がある人がどれくらいいるだろうか。
撮影開始から1時間半後にシャッターを切る。この日の写真活動は、たったこれだけ。でも、それでいい。
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