名古屋市美術館で、「ゴッホ展」が開催される。いつ行くかは未定なんだけど、前売り券を買った。
NHKの朝の日曜美術館で、ゴッホの特集をしていた。ミレーの作品をかなり熱心に、模写していたようだ。画家が、気に入った作品を模写することは、大変意味があるだろうと思う。
では、写真はどうか?
気に入った写真家が撮影した同じ場所に三脚を立てて風景を撮影する行為はどうなのか?風景の場合は、天候の影響が大きいので、同じ場所に三脚を立てたからと言って、同じ写真にはならない。したがって、似たような写真ということになる。
そうした場所を訪れてみると、なぜそう撮ったのかがよく分かることがある。それは、
「その場所、その天候では、そう撮るしかなかった。」
ということだ。「そう撮るしかない」というのは、諦めの心境が入っているわけではない。
幾多の選択が可能な構図決定において、この場所では、答えは一つしかないな、と思うような撮影ポイントがあるのだ。
人の真似はみっともないとか悔しいような気持ちはあるけど、それでも、模写をしてみようかな。ゴッホは、ミレーの作品を模写していて、そういう気持ちはなかったと思うのだ。
ただ、模写を作品とするには、それなりの境地に辿り着かなくてはならない。ゴッホはミレーの「種をまく人」を模写しているが、ただの模写ではなく、強烈な色彩表現をすることで、彼自身の作品へと昇華させている。
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